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 おいものせなかだより1・2月号  2023年1月12日(木) [おいものせなか通信]

 おいものせなかだより今月号ができました。毎度字だらけ!ネコ灰だらけ。。。

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 ウラコラムは、また恥ずかしげもなく、自分のことを書いてます(^▽^;)。
  

 ワクワクして「老化」を走ろう ♪(←走らんで歩け) 2023.1.12

 めったに風邪もひかない丈夫な私も、昨年末はからだの不調に慌てた。60歳頃から、毎年市の健康診断とがん検診に行っている。今や二人に一人ががんという時代、早期発見に越したことはないと。昨年12月、市から分厚い封筒が届いた。いやな予感。肺がん検診で要精密検査、医師への紹介状が同封されていた。実は1年余り前から空咳が出ていたので、肺がんの心配はあったから、ショック。いや、前も大腸がんの時に要精密検査で異常なかったから、今回も精密検査は逆にいいきっかけだと言い聞かせた。

 その日の夕方、急に左脚がしびれてきた。こんなの初めてで、その後左膝周辺が痛くなり、温めればいいかなと早めのお風呂に。しかし痛みは引かず、風呂上がりの着替えに、パンツはくのも一苦労。いやはや、介護されるようになるとこうなるのか。2階の自宅へ這うようにして階段を上り、台所の椅子に何とか座れても、数歩先のひざ掛けを取りに行けない。気持ちも悪くなり、試しに梅肉エキスを飲んだら収まった、これ最強。

 一体この症状は何だとネットで調べた。「気持ち悪い、片脚が痛い」は動脈硬化の疑いあり。ええーあたった?脳梗塞の前兆?お酒が原因?日本酒、ワイン、たまにバーボンも…。すみません、もうお酒はやめます!いや、ちょっと減らしますから、脚を治してください!と誰に言ってるのか、とにかくその晩は晩酌とブログもやめて早めに寝た。

 翌日痛みは引いたが、まだ左脚を引きずる。たまたま帰省した娘が医者行けとうるさいので、店番頼んで病院に行った。整形外科の診断は、膝の軟骨がすり減っている変形性膝関節症の初期、動脈は大丈夫。膝に水がたまっていて、太い注射器で抜く時、「いてー!」と思わず大声。

 膝痛は高齢者に多いと思っていたから、え、わたし?自分ではまだ若いと思っていても、加齢は着実に来ていた。前に書いた骨粗しょう症も予備軍だ。しかし、食事は気をつけているし、運動もしているし、一体何が原因?(年だよ)今までのように、「無添加・無農薬の食品を食べていれば、私みたいに病気知らずの健康な体になりますよ」なんてえらそうに言えない、ああ恥ずかしい。


 数日後の肺がんの精密検査は異常なしだった。ただ医者でもわからない影があるからまた来年来てねと。外に出て、「え、私ふつうに歩けている!」と、今まであたりまえに歩けていたことに感謝した。不調はそんなことに気づかせてくれる。ずっと元気でいたいから、自分の健康にも注意しつつ、もっとお客さんのためにも日々の食生活と運動、薬膳も勉強してアドバイスできるようにしたいと思う。骨粗しょう症や膝痛は、まずは自分が実験台にいい機会をもらったと感謝。足腰を丈夫にして旅も出たいから、語学も懲りずに勉強しよう。バア、やることがいっぱいだ。


 こんなふうに体の不調が老化と共にやってくると、年をとることをマイナスに考えてしまいがちだが、年を重ねたからこそ得られるものも多い。ものごとがよく見えてきたり、動じなくなったり、精神的に解放されたりとか。

 1年前のこの欄で90歳を過ぎても現役で、日々成長したいと励む女性たちを紹介した。作家の宇野千代の新刊「98歳まで生きてわかった、超ポジティブ思考がいちばん!」は、「幸福も不幸も自分の気持ち次第」「困難にも逃げずに、体ごとスルッと入ってしまえば、辛さはなくなる」「幸せな思い込みはその通りになる」という生き方に元気が出る。

 一方で、ビッグイシューで知った「絶望名言」の著者頭木弘樹さんは、「本当につらい時、心に届くのはポジティブな言葉ではなく、ネガティブな言葉ではないか」と語る。よくわかる。本当につらい人に「頑張って」なんて安易に言えない。病気同様、つらく困難な経験は、弱者の立場と人の痛みがわかるようになったりする。渦中にいる時は絶望するが、乗り越えた後に、それらすべてが糧だったと思える日が来るといい、そう願う。


 最近読んだ世界的建築家の安藤忠雄の記事を紹介する。安藤忠雄は60代と70代で2度がんを患って、手術で胆のう、胆管、十二指腸、脾臓、膵臓を摘出、「五臓」がない。81歳になった今も元気で、世界中から依頼を受け、走り続けている。

 「日本は経済成長を成し遂げたが、いまは食糧難、資源難、エネルギー難、円安、人材流出…、安心は不安に変わってしまった。大半の国民は『日本、大丈夫か』と心配しているが、『誰かが何とかしてくれる』で思考停止しているのではないか。この私でさえ『絶望的だ』と感じるが、立て直すためには子どものための図書館づくりだ」と。私費を投じ、自治体に寄付。大阪や神戸、遠野にもつくった。

 「想像力と好奇心を養い、よく考え、挑戦する勇気と自由な発想を持ち、忍耐力のある子どもたちを育む環境を責任ある大人としてできる限り提供する」

 「本当の幸せとは、光の下にいることではない。光を遠く見据えて、それに向かって懸命に走る。無我夢中の時間の中にこそ人生の充実がある。だから、『あれも面白い、これも面白い』と好奇心を磨いていけば、国や人の『老化』は食い止められるはず。人も国も青いままの方がいい。熟れたらおしまい。だから我々、青いままで真剣に生きないといけない。覚悟と希望を持ってね」


 岸田首相の防衛費増額と増税、原発事故の放射能汚染と被災者補償など色々未解決なのに原発増設。国民の声を聞かず、戦争に向かう舵を切った。独裁的な政権に物申すのは高齢世代が多いが、真剣に日本の将来を案じている。
 昨年のおいもの「暮らしと政治の勉強会」も若い人が少ない。なぜ高齢世代が世の中を正そうと叫ぶのか、若者は戦争をはじめ修羅場を乗り越えてきた年長者の意見に耳を傾け、今日本が向かっている先をじっくり考えてほしい。自分たちの幸せのために。本は世界を広げるツール、読むことや聞くことから始めるといい。



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