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 クマを簡単に殺すの?排除でなく共生へ  2024年1月31日(水) [政治・経済・社会]

 先週末から、ずっと頭のどこかにクマがいて、という、クマのことを考えていました。
 私の悩みの目のクマのことではないですよ。熊さん、ベア〓のことです。


 そうしたら、昨日の岩手日報の声の欄に、北上のショッピングセンターで子熊が捕まえられて、山に返されたようで、みんなホッとしたと。岩手の人は優しいという内容でした。

 今日の岩手日報一面トップに大きく、花巻市が熊対策にAIの機械を使って探知し、反応したら駆けつけて捕獲し、山に返すというものでした。県内初の取り組みのようで、これは悪くない対策だと思います。


 事の発端は(^-^;、先週土曜日に、秋田から花巻の温泉の帰りに寄って、熊の問題でチラシを置いてもらえますかという方から、その説明を聞いて、びっくりしました。以下、聞いたことを簡単に書きます。


 昨年秋は熊の餌となるドングリや木の実が大不作で、奥山から里山や町なかまで下りて来た熊が問題になりましたが、秋田県では捕獲した熊はほぼ全数殺処分すると。たとえ、子熊でも。

 最近も親子熊3匹が捕獲されて、日本熊森協会の新潟県支部の方が夜中車を走らせて救援に駆け付けたけれど、殺さないでと懇願し、引き取りますと伝えても、結局殺されてしまったと。悔しい。


 元々熊が生息する奥山と人間の里山とは棲み分けがあったのに、異常気象や、戦後広葉樹の伐採と針葉樹だけの植林計画、最近では再生エネルギーの巨大開発による森林破壊で餌がなくなり、熊は冬の冬眠の前に親子で餌を求めて町に出没する姿になったのです。なので、人為的な原因も大きいのです。


 熊は個体数が多いイノシシやシカと違い、動物ピラミッドの頂点にいるほど個体数も少ないので、このまま捕殺していけば、絶滅すると言われています。熊はスズメバチの巣を食べるらしく、熊がいなくなるとスズメバチに襲われて死亡する人が増えたとか、森の豊かな水源を守っているなど、自然界の生態系に重要な役割を果たしています。


 熊は実は臆病な動物で、こちらから攻撃しない限り、人を襲わないといいます。

 人間の都合で、餌がなくて人間に遭遇して捕まった熊を簡単に殺していいのでしょうか。

 そのおいもに来た方は、最近日本熊森協会の秋田県支部を立ち上げた方でした。

 「秋田は行政の方針で、ほぼ全数捕殺するからひどいです。比べて岩手は山に返してあげるんです。優しいんですね。でも、北海道、東北の知事の要請で、環境省が熊を指定管理鳥獣にしようとしていて、2月8日に3回目の検討会が行われ、これが決まると、今までよりもっと熊が捕殺されてしまうので、絶滅してしまいます。今、反対署名を行っています」


 紙の署名は1月31日締切りでしたが、ネット署名は継続しています。わかりやすいイラスト入りの説明文もあり、賛同頂けたら、ご協力を!https://www.change.org/Save-kumamori
 

 日本熊森協会のサイトはこちら。https://kumamori.org/


 日本熊森協会の歴史は古く、26年前に兵庫県の中学生が熊が捕殺されたという新聞記事を見て、署名運動を行い、県知事に届けたことがきっかけだということです。

 創設者はその生徒たちの先生で、現在の会長は当時の中学生の方です。


 その創設者の方と会長が、今週の土曜日に花巻に来られます!花巻猟友会の会長さんが熊森の活動に理解が深く、お話を聞く目的もあり、わざわざ兵庫から来て、岩手の会員との交流やまだ岩手県支部がないので、ぜひつくりたいと願っています。


 2月3日(土)10時~11時半 花巻市交流会館(元花巻空港)第2研修室

 熊森の活動に関心がある方はどなたでも参加大丈夫だと思います。

 私は、熊のニュースが出る度に、殺さないでといつも思っていたので、今の現状が分かって、よかった。熊森の活動を遡って見ていくと、本当に素晴らしくて、感動します。


 人に都合の悪い生き物はすぐ殺すのでなく、どうしたらいいか、問題の原因も探りながら、市民と行政と一緒に考えていきましょう。



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