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  おいものせなかだより 5月        2016年5月14日(土) [おいものせなか通信]

  おいもだよりができました!きのうは気が緩んだのか、足を滑らせて階段から落ちました。
  古くて急なので、下までダダダダッ。痛たた!幸い少しの打撲とすり傷だけで、腸ラッキー!
  ホント気をつけよう。「だから、カイダンは怖いっていうだろ。もう若くないんだから」ハイ。

通信.jpg

ウラ面
         「ネパール大地震のその後とシリンゲ村物語」                                                            2016.5.13
  2015年4月25日のネパール大地震から1年。ネパールの状況はどうなのか。先月
 新聞で、ネパール地震の支援金が被災者の復興に使われていないことを伝えていた。
 相変わらず、政治が悪い。追い打ちをかけるのが、近年ようやく民主化されたネパールを
 快く思わないインドの国境封鎖で、生活物資がネパールに入らず、すべて値上がりし、特
 にガソリンは1ℓ600円に!ありえない物価。計画停電も最大1日16時間という、庶民には
 厳しい暮らしが続いている。

  昨年、おいものせなかは店頭で支援を募り、長年信頼できるフェトレード団体ネパリ・バザ
 ーロのネパール支援基金に2回に分けて送った(16万円)。ネパールの貧困改善に取り組
 んできたネパリは、すぐに被災現地に入り、必要なものを調査して、集まった基金で適切な
 支援を行った。

  フェトレードの生産者は、幸い仕事があることで、困難があっても明るく元気だ。
  地震の被害が大きかったのは、コーヒー豆生産者のシリンゲ村のあるトラドゥルン地区で、
 10世帯の家だけが壊れず、326世帯が全半壊でしばらくテント生活だった。村人たちは大工
 仕事で簡素な小屋を作ったが、床は地面でこれからの雨期が心配。一番困ったのが、地震
 で水のパイプが壊れて、遠くまで歩いての水汲み。それを早急にネパリがパイプの修復を
 支援したことで、とても喜ばれた。

  これまで、カトマンズからバスで6時間、そこから急な崖道の山道を歩いて8時間という、
 差別と貧困にあえぐ村だったシリンゲ村のコーヒー栽培をフェアトレードで支援しようと約20年。
 農民はなかなかネパリの長期の展望が理解できず、収穫も不安定だったが、今回の水の修復
 であらためて協同組合の意味を実感し、震災後コーヒー豆の収入にも助けられ、やっと真剣に
 取り組むようになった。

  そのシリンゲ村から新しい豆が届く。今年はとても収穫が少ない。病虫害にやられ、農薬を
 かけないので葉は枯れ、収量に影響が出た。そんなわずかな貴重な生豆を、「いつも応援して
 くれるから」と、おいものカフェ用に分けてもらった。「今、農民が約1000本の苗木を植え、収穫
 には後数年かかりますが、皆さんと一緒に支えていけたらと思います」とネパリ。

  これまでも、多くの困難の中、西ネパールのグルミのコーヒーを育てて、「コストを考えたら、
 コーヒーは利益はなし、赤字です」と、世界一高い価格で生産者から豆を買う。やっと一人前に
 育った有機のコーヒー豆を、10年程前韓国の大きなNGOが取り引きしたいという申し出に喜ん
 で、そのまま生産者の豆を譲った。「育てて、どこでも通用するようになればいいんです」一般の
 ビジネスでは考えられないこと。

  さて、少しでも3回目のネパール地震支援をと思い、まだ有効かと尋ねたところ、今不足して
 いるのが教育支援とのこと。25年間「経済と教育は両輪」をモットーに行ってきたネパールの
 子どもたちの教育支援、親のない子、親が育てられない環境にいる子どもたちへの資金が枯渇
 状態にあるらしく、「おいものエコ・ブランチ!」の収入から孤児院寄付にと指定していたが、今後
 はネパリにおまかせの方にしよう。これら、ベルダレルネーヨ(ネパリのNPO法人)の国内外の
 精力的な支援活動を支えるサポート会員も全国でたった67名。岩手でおいもだけだったのが、
 昨年3人に増えた。よかったら、皆様もよろしくお願いします。

  また、ネパリは東日本大震災以降、ネパールでの経験を生かし、被災地の仕事づくりに取り
 組み、陸前高田の椿油やクーネ化粧品を開発した。今は、被災した野田村の復興に山葡萄の
 ワイナリー建設を始め、サポート会員を募集中。山ぶどうワインや海産物の購入代金を先に支払
 うことで、ワイナリーの運営に必要な資金になり、応援する。なかなか直接事業を手伝うことは
 難しくても、誰でもがおいしいことで応援できる。うちも、応援のお客さまと、1年後に初出荷の
 ワインで乾杯したいなー。(^.^) (山葡萄ワイナリープロジェクトのパンフレットあります)


     映画「ザ・トュルー・コスト」いよいよです!

  ついに、この映画を上映することができて、うれしい。いつも、展示会などでフェトレードの服
 のことを説明をしても、やはり映像で見ると違う。「この映画を観たかった」と予想外に関心が
 高いのにはびっくり。最近、うれしいことに、フェアトレードの服のファンも増えてきた。この映画は
 多量生産・大量消費のファストファッションのドキュメンタリーだが、同時にフェアトレード・ファッシ
 ョンにも焦点をあてる。(フェアトレードは発展途上国の製品を適正な価格で継続的に購入する
 ことで、立場の弱い途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す活動である)
  フェアトレード・ファッションについて、ピープル・ツリーから出版された、いい本がある。
  (おいもだより2012年6月で紹介)

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 フェアトレードが日本に上陸して、今年でちょうど30年。歴史の長い欧米諸国でもやらなか
 った服づくりを、日本のフェアトレード団体は、途上国に多くの雇用を生み出す服づくりをと、長年
 生産者と共に努力を重ねて、品質の高いフェアトレード・ファッションを発展させた。私たちがその
 服を着るとき、つくる人の健康や生活を応援し、環境も守る。たくさんの意味があって、大切に
 長く着る。原材料や労働のコストを徹底的に削減するファストの世界とは対極なのだ。

  安いことは、毎日の家計に助かるが、安いものにはワケがある…?
  もし、生産者の血と汗と涙の上にあるとしたら?まず現実を知って、そして考えよう。

  「DAYS JAPAN」1月号「ファストファッションは地球を壊す」の記事も必見!


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