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 いかに生まれるか、いかに生きるか   2021年11月27日(土) [お産・医療]

 明日の28日の日曜日は、お産関係の講演会で臨時休業します。

 本当は、ボランテイアの市民活動で本業を休みたくないところですが、こればかりは日曜に入れた大きな講演会なので、すみません。

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  今回の岡野眞規代さんの講演はぜひ聞いてほしいのですが、参加者が少ないのが残念。

 労力のかかる映画上映会や講演会を、それでも私がやりたいと思うのは、人間や社会の真実や本質をつく内容が多く、大抵が地方では無名だったりで、集客にいつも苦労します。


 岡野さんは、産科医吉村正さんの「お産の家」で初代婦長を務められた方です。
 吉村先生のお産哲学を今の時代に伝えたいという想いと、現在鳥取県の智頭町で「安心してお産と子育てができる町」を目指してお産にも取り組んでいられます。


 先日申し込みされた看護学生さんが、吉村正さんを知らないというので、ここで最後の悪あがきで、吉村さんのことを少し紹介させていただきます。

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 私が1995年に中部リサイクル運動市民の会の雑誌に載った吉村医院の記事を読んで、ぜひ吉村さんの講演会をやりたいと思いました。

 そして、思いきって医院に電話で問合せしたら、突然ご本人に代わられてびっくり。「あのーちなみにギャラは…?」と聞けば、「あんたね、医者をよぶのは高いよー」と。ああ、無理かもと話してると、「あんた面白いから、花巻に行きたくなったよー」と、その場で快諾。ギャラはまあいいけど、交通費は出してよねと。


 早速、当時主催していた「地球の生活学校」の講座として、10人の仲間を募り広報大作戦。

 人海戦術はすごいもので、前売り券が順調に売れて、何と330人と驚異的な数に!

 その日は奇しくも宮沢賢治生誕100年祭のイベントだらけで市の会場はどこも借りられず、何とか富士大学のどでかい階段教室を借りられて、それが満席に。


 吉村さんは陶芸家のような作務衣姿で、医院スタッフ、友人医師親子など総勢10人で、はじめての東北旅行気分でルンルンと来られました。(笑)

 「夕べは大沢温泉で大さわぎさせて頂きました~」で始まった講演は、ユーモアたっぷりで爆笑の連続。そして、生まれる、生きる、死ぬはひとつながりと本質を語られます。

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 その時に作った講演録が上の、ネパールの手すき紙と麻ひもで閉じた手づくりの冊子で、フェアトレードの生産者に仕事づくりをと、ネパリ・バザーロに特注しました。中の紙は新聞古紙100%のエコペーパーです。

 吉村さんは、この1冊1冊手づくりの冊子にいたく感激してくれました。
 その後は全国の講演に引っ張りだこで書籍もたくさん出されて、有名人になったのですが、私が講演をお願いすると喜んで岩手に10年間で4回来てくれ、毎回100人以上のファンで満席に。

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    2000年と2006年の岩手での講演会の記事


 岡野さんは吉村さんの「お産は芸術で文化で、崇高な美しいもの」というお産哲学を一番知っていて実践されている、おそらく唯一の方です。

 吉村さんのお産哲学だけでなく、岡野さんがご自分の経験から、今の時代に伝えたいこと、絶やしてはいけないことを語ってくれます。4年前の講演もとても好評でした。


 講演1時間半、その後参加者の質疑応答や意見交換に1時間とっています。これからお産する若い方、男性も行政の方も、お産はとうに終わった方も、どなたでも歓迎です。

 このブログ見て、今日電話予約が殺到しなければ(笑)明日当日でも入れるかと思います。


 吉村さんが亡くなる2017年に、十数年ぶりくらいに岡崎までお見舞いに行きました。

 自宅療養のご自宅玄関を入って目にしたのは、あの冊子が一番いい所に置かれてあったのです。


 言葉が出ませんでした。私はしばらく疎遠にしてしまっていたから。


 ごめんなさい。ありがとうございます。



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