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 「シンドラーのリスト」と日本人  2021年3月29日(月) [政治・経済・社会]

 毎日、増えたかなあとハラハラしながら覗く二つのクラウドファンディング。

 震災復興記録映画はあと2日ということは明日まで?に迫りましたが、24%。
 厳しいですね…。アニメ関係の資金は800%で8000万円!も集まったのもあるのに。
 日本人は楽しい、有名なのが受けるようで、真面目で地味なのは難しいのかな?


 イギリス通の井形慶子さんの本の中で、スティーブン・スピルバーグの「シンドラーのリスト」は、元ナチス党員のドイツ人が1200人のユダヤ人を収容所のガス室から救った事実に基づいた映画でアカデミー賞を受賞し、世界中で大ヒットしたのに、唯一日本だけヒットしなかったという。

 単純に人々が興味を示さなかったからだ。この映画の公開時に映画館の前にいたカップルが、「わざわざお金を出してまで陰気になりたくないよね」と言った言葉を筆者は思い出すと。

 
 こんなことも書いてあった。イギリスのTVでショッキングな映像を見た。5歳位の金髪の男の子が公衆トイレのドアを開けて、目を覆いたくなるほど汚いトイレで、いきなり両手で便器の水をすくって飲み始めた。そこでアナウンサーの声が聞こえてくる。

 「もし、この少年が汚い便器の水を飲んでも大丈夫だと思う人なら、 イギリス政府がアフリカに対して皮と飲料水を浄化するための寄付を打ち切ったことも承認するでしょう。think againーもう一度考えて下さい。私たちの国がしていることを」

 これは1980年にイギリス政府がアフリカへの環境支援を打ち切ったことに反対するあるボランティア団体のCMだという。これにより、今まで他人事に思っていた市民に反響を呼び、多額の寄付を集めることに成功したという。


 このようなショッキングな映像は日本では流されないだろう。日本人は問題の本質をオブラートに包んだまま語りたがらないからだと。


 あるイギリス人は「シンドラーのリスト」が日本で不評だった理由をこう語った。

 「これは一人の独裁者によって、国や世界はいつでも狂気の沙汰に巻き込まれていく怖さを人間社会に警告している。人間が犯したあやまちについて目を向け、正確に把握することは人間がすべきことなんだ。だからこそ世界中の人々はこの映画を観た。だが、日本では真実に目を向けたがらない。これが日本人の生き方だからだ」

  (「仕事と年齢にとらわれないイギリスの豊かな常識」より)


 いま、狂気の沙汰に巻き込まれているのは、ミャンマーではないか。

 通りすがりの市民も、小さな子どもも平気で銃撃している大量殺戮である。昨日はタイヤが燃える火を消そうとした40歳の男性を撃ち、重傷を負って生きたまま火に放り投げられた。男性は「助けてお母さん」と叫んで絶命したというニュースに胸が締め付けられて、苦しくて言葉も出ない。男性には4人の子どもがいた。


 暗い話ですみません。いつまでも、この社会の貧困や差別、戦争はなくならない。

 クラウドファンディングの話題も何度も書いてしまい、ごめんなさい(^-^;。



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